「毎年、文面が同じになってしまう」
「絵柄を選ぶだけで疲れて、結局いつものパック商品にしてしまう」
「気がつくと年末で、あわてて書いて投かんしている」
年賀状には、こういう小さな困りごとが毎年ついて回ります。この記事では、それをChatGPTと一緒に片づける方法をご紹介します。文面を考えてもらうところから、絵柄を作ってもらう、そして印刷する・送るところまで。ぜんぶスマホだけでできます。
準備は秋のうちにしておくと、あとが楽です。年末は郵便局も印刷会社も混みますし、何より自分の気持ちに余裕があるうちのほうが、良いものができます。
全体の流れは4つだけ
- 文面(あいさつ文)をChatGPTに考えてもらう
- 絵柄をChatGPTに作ってもらう
- 印刷するか、そのまま送るかを決める
- できあがりを自分の目で確かめてから出す
ChatGPTの始め方そのものが不安な方は、先にスマホだけでChatGPTを始める方法をご覧ください。アプリを開いて話しかけられる状態になっていれば、ここから先はそのまま進められます。
なお、次のお正月は2027年(令和9年)、干支は未年(ひつじ年)です。指示を出すときは「2027年の年賀状」と年をはっきり伝えてください。
1. 文面をChatGPTに考えてもらう
年賀状でいちばん手が止まるのは、絵柄より文面です。「賀正」の下に何を書けばいいのか、毎年悩みます。
相手ごとに、そのまま口に出せる(打ち込める)指示文を用意しました。
親戚や友人へ送るとき
「3案出してください」を付けるのがコツです。1案だけだと良し悪しが分かりませんが、並べて見ると「これがいい」とすぐ決まります。
仕事の相手へ送るとき
年賀状では句読点を使わない習わしがあります。気になる方は、この一言を足しておくと安心です。
お孫さんやお子さんの家族へ送るとき
何年も出していなかった相手へ送るとき
言い回しを直してもらう頼み方
出てきた文章がしっくりこないときは、遠慮なく言い直してもらってください。何度でも付き合ってくれます。
- 「もう少し短くしてください。はがきに手書きで写すので、40文字くらいに」
- 「言葉がかたいです。ふだんの話し言葉に近づけてください」
- 「健康の話は入れないでください。明るい話だけにしてください」
- 「2案目の後半だけ、1案目とつなげてください」
- 「この文面をそのまま声に出して読んで、不自然なところがあれば直してください」
最後は必ず、ご自分の言葉に少し書き直してください。一か所でも自分の言葉が入ると、受け取った側にはちゃんと伝わります。
2. 絵柄をChatGPTに作ってもらう
ChatGPTには、文章だけでなく絵を作ってもらうこともできます。アプリの入力欄に、作ってほしい絵の説明を書くだけです。
絵柄の指示は、次の5つを入れると狙いに近づきます。
- 何を描くか(ひつじ、富士山、門松、初日の出)
- 絵の雰囲気(水彩画ふう、切り絵ふう、版画ふう、かわいらしく)
- 色(赤と金を基調に、淡い色で、白地に)
- 形(縦長、横長)
- 文字を入れるか(入れない、と伝えるのがおすすめ)
文字は入れずに頼むのがコツ
「あけましておめでとうございます」や「2027」まで絵の中に入れてもらうと、文字がくずれた形で出てくることがよくあります。似ているけれど存在しない漢字になったり、数字が「2O27」のようになったり。
ですから、絵は絵だけ作ってもらい、文字はあとから足すほうが確実です。文字は、年賀状アプリや印刷サービスの側で入れられます。手書きで書き添えるのも、かえって喜ばれます。
思った通りの絵が一発で出ることは、あまりありません。これは頼み方が下手だからではなく、AIの側の得意不得意です。うまくいかないのは、あなたのせいではありません。言い方を少し変えて出し直す。それだけで十分です。
できた絵をスマホに保存する
気に入った絵ができたら、画面に出ている絵を指で長押ししてください。「画像を保存」「写真に追加」といったメニューが出ます。これでスマホの写真の中に入ります。
絵を出したその日のうちに保存しておくのがおすすめです。あとで探すと、会話が流れて見つけにくくなります。
3. 印刷するか送るかを決める
ここから先が、家で止まりやすいところです。方法は3つあります。ご自分に合うものを1つ選べば大丈夫です。
方法A ネットの印刷サービスに注文する
スマホから注文すると、印刷済みのはがきが自宅に届きます。いちばん手間が少ない方法です。
- 年賀状の印刷サービスのアプリやサイトを開く
- 「自分の写真・画像を使う」といった項目を選ぶ
- 保存しておいたAIの絵を選ぶ
- あいさつ文を入力する(ここでChatGPTに作ってもらった文面を貼り付けます)
- 枚数を決めて注文する
宛名印刷まで頼めるサービスもあります。ただし住所録を打ち込む手間がかかるので、枚数が少ない方は宛名は手書きのほうが早いこともあります。
方法B コンビニのコピー機で印刷する
少ない枚数なら、こちらが手軽です。コンビニのコピー機には、スマホの中の写真を印刷する機能があります。
- お店のプリント用アプリをスマホに入れる
- AIの絵を選んで登録する
- コピー機の画面で「はがきプリント」などを選ぶ
- 手持ちの年賀はがきを、指定の場所にセットする
年賀はがきそのものは郵便局やコンビニで買えます。販売の開始時期や料金は変わることがあるので、郵便局の窓口か公式サイトでご確認ください。
方法C 紙を使わずに送る
「はがきは出さないけれど、あいさつはしたい」という相手には、保存した絵をそのまま送る方法があります。
- LINEのトーク画面で、写真のマークから絵を選んで送る
- メールに絵を添付して、文面を本文に書く
- 元日の朝に届くよう、当日に自分で送る(予約送信はアプリにより異なります)
絵と文面を別々に送るより、絵を送ってから、その下に文面を続けて送ると、年賀状らしい形になります。
喪中のときはどうするか
喪中の年は、年賀のあいさつを控えます。この文面こそ、毎年書くものではないので迷いやすいところです。
喪中はがきは、相手が年賀状を用意する前に届くように出すのが習わしです。11月中に届くようにする方が多いので、秋のうちに準備しておくと間に合います。
また、喪中はがきに華やかな絵柄は入れません。AIに絵を頼むなら、次のように伝えてください。
相手が喪中だと知らずに年賀状を出してしまったとき、あるいは喪中の相手にあいさつしたいときは、松の内が明けてからの寒中見舞いという方法があります。
印刷する前に必ず自分の目で見る
ここがこの記事でいちばん大事なところです。注文ボタンを押す前に、次を確かめてください。
- 年号と数字——「2027」が正しい形か。「2026」のままになっていないか
- 干支——ひつじのつもりが、犬や山羊のような姿になっていないか
- まぎれ込んだ文字——絵の中に、意味の分からない文字や崩れた漢字が入り込んでいないか
- 絵の細かい部分——足の数、指の数、鳥居や家の形など、よく見ると変な箇所がないか
AIの絵は、ぱっと見はきれいでも、細部が崩れていることがあります。特に文字と、数を数えられるもの(足・指・柱)は苦手です。
画面を指で広げて拡大し、端から端まで見てください。ご家族がいれば、もう一人に見てもらうとさらに確実です。100枚刷ってから気づくと、取り返しがつきません。
作った絵を本物の写真のように使わない
AIが作った絵は、写真のようにきれいに見えることがあります。だからこそ、気をつけたいことがあります。
また、実在の人物に似せた絵や、有名なキャラクターに似せた絵を作って配ることも避けてください。年賀状は多くの人の手に渡ります。
絵として楽しむのは、まったく問題ありません。「絵柄はAIに描いてもらいました」と一言添えると、それ自体が話のたねになります。
写真を預けるときに考えること
お孫さんの写真を入れた年賀状を作る方も多いと思います。写真は立派な個人情報(その人が誰か分かってしまう情報)です。印刷サービスに写真を預けるときは、次の点を頭に置いてください。
- 上げた写真がいつまで相手のサーバーに残るのか——多くのサービスは説明のページに書いてあります
- 写真を共有するリンクを作る機能がある場合、そのリンクを知っている人は誰でも見られることがあります。SNSに貼らないでください
- お孫さんの写真を使うときは、親御さんに一声かけてからにしてください。写真の扱いに慎重なご家庭もあります
- ChatGPTの入力欄に、住所・電話番号・口座番号を打ち込まないでください。文面を作るのに、これらは必要ありません
「近所の◯◯町に住む」程度でも、他の情報と合わせると個人が特定できることがあります。文面を頼むときは「友人」「取引先の担当者」のように、ぼかした言い方で十分です。
ご家族と一緒に作るとき
離れて暮らすご家族が、この記事を読んで手伝ってくださることもあると思います。そのときは、代わりに全部やってしまわないほうが、結果として長く役に立ちます。
- 絵の指示文は、ご本人に声で言ってもらい、それを打ち込む
- 「気に入らなければ言い直せばいい」ということを、実際にその場で1回やって見せる
- 印刷の注文だけは、支払いが絡むので一緒に画面を見ながら進める
年賀状は毎年のことです。今年一緒にやっておくと、来年はご本人だけでできるようになります。
秋のうちにやっておくこと
- ChatGPTのアプリをスマホに入れて、開けるようにしておく
- 試しに絵を1枚作って、保存まで練習しておく
- 出す相手の名前を紙に書き出して、だいたいの枚数を決める
- 喪中はがきが必要なら、文面を先に用意する
ここまでできていれば、11月に入ってからの作業は注文だけです。年末の慌ただしさとは、無縁でいられます。
まとめ
- 文面は「相手・長さ・入れたい内容」を伝えて3案出してもらい、最後は自分の言葉に直す
- 絵は文字を入れずに作ってもらい、文字はあとから足す
- 印刷する前に、年号・干支・崩れた文字がないかを拡大して自分の目で確認する
- AIの絵を実際の写真として使わない。喪中のしきたりは人に確かめる
AIは、下書きを作るのがとても上手です。けれど、誰に何を伝えたいかを決めるのは、いつでもご自分です。そこだけ手放さなければ、あとは楽をして構いません。
▶ あわせて読みたい:シニアのAI活用アイデア10選 / スマホだけでChatGPTを始める方法
「読んだけれど、自分でできる自信がない」という方へ。ワンコイン体験(60分・500円)で、この記事の内容を講師と一緒に実際にやってみましょう。ご自分のスマホで、絵を1枚作って保存するところまで試せます。オンラインでも、墨田区内へのご自宅出張でも受けられます。
ワンコイン体験を申し込む